コンセプト

CONCEPT

ごあいさつ

 この度は第2回目となるAsoVolcanoTrailの開催に、阿蘇地域および全国の皆さまより多大なるご協力・ご支援を頂き誠にありがとうございます。

 阿蘇は、今もなお活動を続ける阿蘇中岳をはじめとした火山とともに生きる地域です。世界最大級のカルデラの中に5万人が暮らし、広大な草原や豊富な温泉・湧水などの豊かな自然に育まれてきました。
 主産業の観光業は、16年の熊本地震や阿蘇山の噴火、20年以降のコロナ禍と相次ぐ逆風にさらされてきました。コロナ禍も一服し観光地もにぎわいを取り戻しつつある今こそ、各事業者ともできる限りの工夫と心配りで、お越し頂く皆さまに満足して頂けるよう努めています。

 さて阿蘇観光の見どころでもある草原は、地域に住む人々が毎年野焼きを行うことで千年以上も維持されてきました。現在も牧野組合の方々が管理しています。しかしながら、高齢化や畜産農家の減少に伴う担い手不足により、草原の維持は危機を迎えています。
 本大会の最大の目的は、トレイルランニングを通して草原維持に貢献することです。草原に広がる古道や輪地(わち=防火帯のこと)を大会コースとして整備することは、野焼きの負荷低減につながります。大会参加費の一部は各牧野や野焼きボランティア事業などに寄付されます。またトレイルランナーの中から野焼きボランティアに協力頂く方も増えて参りました。当日参加頂くランナーの皆さまにおかれましても、草原など阿蘇の自然を全力で楽しみながら、そこに暮らす人々の営みに思いを馳せて頂けると幸いです。

 開催に当たって阿蘇地域の皆さま、とりわけ特別に草原の通行を許可頂く牧野組合の皆さまには多大なるご理解とご協力を頂き、重ねて御礼を申し上げます。本大会が、ランナーと阿蘇に暮らす全ての皆さまに受け入れられ、文化として地域に根付いていくことを心より願っております。


AsoFieldsRunning実行委員会 実行委員長
阿蘇広域観光連盟 会長
稲吉 淳一

CONCEPT


~阿蘇の草原を次の千年につなぐ~

阿蘇は、今もなお活発に活動を続ける阿蘇中岳をはじめとした、火山とともにある高原地帯です。世界最大級のカルデラを有し、広大な草原や豊富な温泉・湧水などの豊かな自然に包まれ、このカルデラの中に5万人が火山とともに生活する、世界でも稀有な場所です。
 
 カルデラ周辺には、阿蘇の人々の手により千年以上にも及ぶとされる、採草と野焼きによって維持されている日本最大の草原が広がっています。草原の恵みのおかげで、阿蘇の人々は牛を飼い、米を作り、その美しい風景は多くの人たちの目を楽しませてきました。しかしながら、高齢化や畜産農家の減少などに伴い、多くの労力を伴う野焼きなどの草原維持活動を中止する牧野組合(草原を管理する組合)も出始め、美しい草原を未来につないでいくことが難しくなり始めています。
 
 私たちは、一人でも多くのランナーに阿蘇の素晴らしさを知ってもらいたい。そして、皆さんに大会に関わっていただくことによって阿蘇の草原維持活動に貢献したい。そう思っています。大会の開催に伴い、使われなくなった古道や輪千(わち=防火帯のこと)の整備などの活動を行い、参加費の一部は草原再生機関に寄付されます。
 
大会で走る32の牧野組合は牛の放牧や採草をしている場所であり、通常関係者以外が入ることは絶対にできません。
口蹄疫やBSEなどの家畜伝染病のリスクがあるため、草原は気軽に人が立ち入ることはできない特別な場所なのです。
そんな阿蘇の人たちにとって宝物の場所を、1年の一度だけの特別な日に通ることを許されます。
 
ランナーの皆さんの理解と協力が、阿蘇の草原を次の千年につなぎます。私たちは、阿蘇の人たち、ランナーの皆さんと一緒に、トレイルランを地域に根付く文化に成長させることを目指します。

■大会理念

阿蘇地域の大自然(世界ジオパークや世界農業遺産に認定された素晴らしい景観)、文化、歴史の魅力を、トレイルランニングを通じ国内外に発信し、草原維持活動に寄与することで地域活性化を図ります。

■大会趣旨

①草原維持活動の支援
大会開催を通じ、草原維持活動に貢献します。
②阿蘇地域の観光とPR
阿蘇地域の商工観光の発展に寄与します。
③家畜防疫対策の啓蒙
多くの畜産関係者の皆様のご理解ご協力のうえ大会が開催されます。疫病が発生した場合、地域に大きな影響を及ぼします。大会を通じて、家畜防疫対策の啓蒙活動を行っていきます。
④日本トレイルランニングの発展
阿蘇の地から日本トレイルランニングの文化を創造していきます。